第4章 救命設備の積付方法(第87条―第96条の3)/船舶救命設備規則


(昭和四十年五月十九日運輸省令第36号)

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最終改正:平成一五年一二月二二日国土交通省令第118号


 船舶安全法(昭和八年法律第11号)第2条第1項の規定に基づき、 船舶救命設備規則を次のように定める。


   第4章 救命設備の積付方法

(救命艇)
第87条  救命艇(自由降下式救命艇を除く。)は、次に掲げる要件に適合する方法により管海官庁が十分と認めるように積み付けなければならない。
 すべての救命艇をできる限り迅速(第一種船にあつては三十分を超えない時間内、第三種船にあつては十分を超えない時間内)に進水させることができること。
 他の救命器具の迅速な取り扱い、進水場所における乗船者の整理及び乗込みを妨げないこと。
 格納位置において乗り込むことができるように積み付けること(第三種船に備え付けるものに限る。)。
 格納位置又は振出位置において乗り込むことができるように積み付けること(第三種船に備え付けるものを除く。)。この場合において、一の船舶に備え付ける救命艇は、その乗込位置がいずれか一方の位置に統一されるように積み付けなければならない。
 下層の甲板に積み付けられた救命艇が上層の甲板に積み付けられた救命艇により妨害されない場合を除くほか、二層以上の甲板に積み付けないこと。
 居住区域(船舶防火構造規則第2条第14号の居住区域をいう。)及び業務区域(同条第16号の業務区域をいう。)にできる限り近い位置に積み付けること。
 船舶の前方に配置する場合には、船首隔壁より後方の保護された位置に積み付けること。
 できる限り船舶の垂直な舷側に沿つて進水できる位置に積み付けること。
 船舶の突出部及びプロペラからの距離を考慮して安全な位置に進水させることができること。
 船舶の満載状態における二十度又は舷端が水面に達する角度のうちいずれか小さい角度の横傾斜及び十度の縦傾斜の場合にも、乗込位置にある救命艇が水面上二メートル以上の位置となるように積み付けること。
十一  できる限り救命艇揚卸装置の頂部が船舶の最小航海喫水における水面上十五メートルを超えない位置となるように積み付けること(第一種船又は第二種船に備え付けるものに限る。)。
十二  できる限り火災及び爆発による損傷から保護することができる位置に積み付けること。
十三  船内からの排水が救命艇に入ることを防ぐための措置がとられていること。
十四  進水準備中及び進水が完了するまでの間救命艇、救命艇揚おろし装置及び進水する水面を照明する装置(第一種船にあつては主電源、非常電源及び臨時の非常電源、第三種船にあつては主電源及び非常電源から給電されるものでなければならない。)が備え付けられていること。
 自由降下式救命艇は、次に掲げる要件に適合する方法により管海官庁が十分と認めるように積み付けなければならない。
 格納位置において乗り込むことができるように積み付けること。
 船舶の最小航海喫水における水面からの高さが最大進水高さを超えない位置に積み付けること。
 前項第1号、第2号、第5号、第6号、第10号及び第12号から第14号までに掲げる要件
 一の船舶に備え付ける救命艇の離脱装置は、同一の種類でなければならない。
 救命艇の近くには、救命艇の進水方法の説明書を掲げなければならない。

第88条  削除

第89条  削除

(救命いかだ)
第90条  救命いかだは、次に掲げる要件に適合する方法により管海官庁が十分と認めるように積み付けなければならない。
 すべての救命いかだをできる限り迅速(第一種船にあつては三十分を超えない時間内、第三種船にあつては十分を超えない時間内)に進水させることができること。
 進水装置用救命いかだは、格納位置の近くの場所から乗り込むことができるように積み付けること。
 船舶の沈没の際自動的に浮揚して船舶から離脱するように格納されていること(第62条第4項の規定により備え付ける救命いかだを除く。)。
 もやい綱により本船と連結されていること(第62条第4項の規定により備え付ける救命いかだを除く。)。
 手動で格納台から一ずつ離脱できるように積み付けること。
 煙突からの煤煙及び火花、雨水等による外的損傷から保護されていること。
 船内からの排水が救命いかだに入ることを防ぐための措置がとられていること。
 積付場所を照明する装置(第一種船にあつては主電源、非常電源及び臨時の非常電源、第三種船にあつては主電源及び非常電源から給電されるものでなければならない。)が備え付けられていること(第一種船又は第三種船に備え付ける救命いかだに限る。)。
 進水準備中及び進水が完了するまでの間積付場所、救命いかだ進水装置及び進水する水面を照明する装置(第一種船にあつては主電源、非常電源及び臨時の非常電源から、第三種船にあつては主電源及び非常電源から給電されるものでなければならない。)が備え付けられていること(第一種船又は第三種船に備え付ける進水装置用救命いかだに限る。)。
 進水装置用救命いかだ(第48条第1項第3号及び第49条第1項第3号に係る救命いかだを除く。)は、救命いかだ進水装置の到達距離内に積み付けられていること。ただし、管海官庁が救命いかだ進水装置の構造等を考慮して差し支えないと認める場合には、この限りでない。
十一  進水装置用膨脹式救命いかだの容器及びその部品には、格納されている救命いかだを膨脹させた後に、当該容器及びその部品の海上への落下を防ぐための措置が講じられていること。
十二  進水装置用救命いかだは、できる限り救命いかだ進水装置の頂部が船舶の最小航海喫水における水面上十五メートルを超えない位置となるように積み付けること(第一種船又は第二種船に備え付けるものに限る。)。
十三  降下式乗込装置により乗り込む救命いかだは、降下式乗込装置の付近であつて、進水の際に展張した降下式乗込装置と衝突するおそれのない位置に積み付けること。
十四  降下式乗込装置により乗り込む救命いかだは、格納位置から直接進水させることができるように積み付けること。
十五  降下式乗込装置により乗り込む救命いかだは、索により、あらかじめ降下式乗込装置と連結されているか、又は降下式乗込装置と容易に連結することができるような措置が講じられていること。
十六  第87条第1項第2号、第6号、第7号及び第12号(進水装置用救命いかだにあつては、同項第2号、第6号から第10号まで及び第12号)に掲げる要件(第62条第4項の規定により備え付ける救命いかだにあつては、第87条第1項第2号、第7号及び第12号に掲げる要件に限る。)
 一の船舶に備え付ける救命いかだの離脱装置は、同一の種類でなければならない。
 救命いかだの近くには、救命いかだの進水方法の説明書を掲げなければならない。

(救命浮器)
第91条  救命浮器は、次に掲げる要件に適合する方法により管海官庁が十分と認めるように積み付けなければならない。
 容易かつ迅速に進水させることができること。
 他の救命器具の迅速な取扱いを妨げないこと。
 船舶のいずれの側への二十度(油タンカー等に備え付けるものにあつては、管海官庁の指示する角度)の横傾斜及び十度の縦傾斜の場合にも、安全に水上におろすことができること。
 五個を超える救命浮器を重ねて積み付けないこと。
 船舶の沈没の際自動的に浮揚して船舶から離脱するように格納されていること。

(救助艇)
第91条の2  救助艇は、次に掲げる要件に適合する方法により管海官庁が十分と認めるように積み付けなければならない。
 すべての救助艇を五分を超えない時間内に進水させることができること。
 膨脹させた状態で積み付けること(固型一般救助艇及び固型高速救助艇を除く。)。
 格納位置において乗り込むことができるように積み付けること(第一種船に備え付けるものに限る。)。
 格納位置又は振出位置において乗り込むことができるように積み付けること(第一種船に備え付けるものを除く。)。
 第87条第1項第2号及び第6号から第9号までに掲げる要件

(救命浮環)
第92条  救命浮環は、容易かつ迅速に取り扱うことができるように積み付けなければならない。
 救命浮環は、両舷に積み付け、かつ、できる限り船側まで達する甲板上に積み付けなければならない。
 第一種船、第二種船、第三種船又は第四種船に備え付ける救命浮環のうち二個以上は、航海船橋に積み付けなければならない。
 前項の船舶に備え付ける救命浮環のうち一個以上は、船尾の近くに積み付けなければならない(長さ三十メートル未満の第二種船(平水区域を航行区域とするものに限る。)及び第四種船を除く。)。
 第3項の船舶に備え付ける救命浮環のうち二個以上のものには、長さ三十メートル(水面からの高さが十五メートルを超える場所に積み付けられる救命浮環にあつては、当該高さの二倍に相当する長さ)以上の浮揚性の救命索を取り付け、当該救命浮環を、各舷に、一個以上積み付けなければならない。この場合において、当該救命浮環は、自己点火灯又は自己発煙信号が近くに積み付けられる救命浮環であつてはならない(長さ三十メートル未満の第二種船(平水区域を航行区域とするものに限る。)及び第四種船を除く。)。

(救命胴衣)
第93条  第54条第4項若しくは第5項又は第60条第1項ただし書若しくは第4項の規定により備え付ける救命胴衣は、乗船者の目につきやすい場所又は招集場所(第54条第5項又は第60条第4項の規定により備え付ける救命胴衣にあつては、招集場所)に、容易かつ迅速に取り出すことができるように分散して積み付けなければならない。
 前項の救命胴衣以外の救命胴衣は、容易かつ迅速に取り出すことができるように旅客室、船員室その他適当な場所に積み付けなければならない。
 一の船舶に備え付ける救命胴衣は、二種類をこえてはならない。
 旅客室には、救命胴衣の着用法の説明書を掲げなければならない。

(救命いかだ支援艇)
第93条の2  救命いかだ支援艇は、次に掲げる要件に適合する方法により管海官庁が十分と認めるように積み付けなければならない。
 すべての救命いかだ支援艇をできる限り迅速に進水させることができること。
 船内からの排水が救命いかだ支援艇に入ることを防ぐための措置がとられていること。
 船舶の二十度(油タンカー等に備え付けるものにあつては、管海官庁の指示する角度)の横傾斜に対して救命いかだ支援艇の進水を容易にするため、スケートその他の適当な装置が備え付けられていること(膨脹式の救命いかだ支援艇を除く。)。
 第87条第1項第2号、第6号、第7号及び第9号並びに第90条第1項第6号(膨脹式の救命いかだ支援艇に限る。)に掲げる要件

第93条の3  救命いかだ支援艇(膨脹式のものを除く。以下この条において同じ。)は、その舷端より上部であつて、当該救命いかだ支援艇をつり下げた状態における安定性を確保することができる位置においてそれぞれ一個の救命いかだ支援艇進水装置のつり索に取り付けなければならない。

(遭難者揚収装置)
第93条の4  遭難者揚収装置は、次に掲げる要件に適合する方法により管海官庁が十分と認めるように積み付けなければならない。
 容易かつ迅速に取り扱うことができること。
 海上において遭難者を収容し、収容した遭難者を甲板上に移動する間積付場所、遭難者揚収装置及び遭難者の収容を行う水面を照明する装置が備え付けられていること。

(自己点火灯及び自己発煙信号)
第94条  自己点火灯は、救命浮環の近くに積み付けなければならない。
 第73条又は第74条の規定により備え付ける自己点火灯のうち二個以上(備え付ける自己点火灯が一個の場合にあつては、一個)は、第92条第3項の規定により航海船橋に積み付ける救命浮環の近くに積み付けなければならない。
 第73条又は第74条の規定により備え付ける自己発煙信号は、第92条第3項の規定により航海船橋に積み付ける救命浮環の近くに積み付けなければならない。
 第75条の規定により備え付ける自己発煙信号は、容易に取り出すことができる場所に積み付けなければならない。

(落下傘付信号)
第94条の2  落下傘付信号は、航海船橋に積み付けなければならない。

(浮揚型極軌道衛星利用非常用位置指示無線標識装置)
第95条  浮揚型極軌道衛星利用非常用位置指示無線標識装置は、非常の際に救命艇又は救命いかだに運ぶことができ、かつ、船舶の沈没の際自動的に浮揚して船舶から離脱するように積み付けなければならない。ただし、管海官庁が船舶の大きさ等を考慮し、その積付けが困難と認める場合には、非常の際に救命艇又は救命いかだのいずれか一隻に運ぶことができるように、船橋その他の適当な場所に積み付けることができる。

(非浮揚型極軌道衛星利用非常用位置指示無線標識装置)
第95条の2  非浮揚型極軌道衛星利用非常用位置指示無線標識装置は、船橋その他適当な場所に積み付けなければならない。

(レーダー・トランスポンダー)
第96条  レーダー・トランスポンダー(第78条第1項の規定により自由降下式救命艇に備え付けるものを除く。)は、非常の際に救命艇又は救命いかだ(第62条第4項の規定により備え付ける救命いかだを除く。以下この条において同じ。)のいずれか一隻に運ぶことができるように適当な場所に積み付けなければならない。ただし、当該船舶に備え付ける救命艇又は救命いかだにそれぞれ一個のレーダー・トランスポンダーを取り付け、かつ、一個のレーダー・トランスポンダーを容易に使用することができるように積み付ける場合にあつては、この限りでない。

(降下式乗込装置)
第96条の2  降下式乗込装置は、次に掲げる要件に適合する方法により管海官庁が十分と認めるように積み付けなければならない。
 船側のうち開口(船舶防火構造規則第15条第2項の規定に適合する窓を除く。)が設けられていない部分の上方の位置に積み付けること。
 展張の際に障害物による損傷のおそれのない位置に積み付けること。
 できる限り波浪による損傷から保護することができる位置に積み付けること。
 第87条第1項第2号及び第9号に掲げる要件
 降下式乗込装置の近くには、降下式乗込装置の使用方法の説明書を掲げなければならない。

(救命設備の迅速な利用)
第96条の3  救命設備は、航海中いかなる時にも良好な状態を保ち、かつ、直ちに使用することができるようにしておかなければならない。
 第一種船等には、船上での定期的な保守が必要な救命設備のために、保守に関する手引書を備え付けておかなければならない。
 第一種船等には、救命設備の保守及び船舶内において行う軽微な修理に必要となる予備の部品及び工具を備え付けなければならない。

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