第2節 動力設備/船舶設備規程
(昭和九年二月一日逓信省令第6号)
海運に戻る
法令ユビキタスに戻る
最終改正:平成一五年一二月二二日国土交通省令第118号
船舶設備規程左ノ通定ム
第2節 動力設備
(直巻電動機使用の制限)
第274条
直巻電動機は、セルモーターとして使用する場合等特殊な用途に使用する場合を除き、使用してはならない。
(電動機の定格)
第275条
船舶の安全性又は居住性に直接関係のある電動機は、用途によりそれぞれ次の各号に掲げる時間定格以上のものでなければならない。
一
推進機関の補機、排水設備、消防設備等に使用する電動機で連続運転を行うもの 連続定格
二
操舵用電動機 一時間定格(電動油圧操舵装置に使用するものにあつては、定格負荷の一五パーセントで連続運転し、その温度が飽和状態に達した後一時間定格とする。)
三
水密戸開閉装置、揚錨機、係船機等に使用する電動機 三〇分定格
(過負荷耐力)
第276条
全閉形以外の連続定格の電動機は、二五パーセントの過負荷で次表に掲げる時間中支障なく運転できるものでなければならない。この場合において同表の毎分一〇〇〇回転についての出力は、次の算式により算出したものとする。
|
毎分一〇〇〇回転についての出力(キロワツト) |
時間 |
|
三未満のもの |
一五分間 |
|
三以上七・五未満のもの |
三〇分間 |
|
七・五以上のもの |
二時間 |
2
前項の電動機は、五〇パーセントの過負荷で一分間支障なく運転できるものでなければならない。
(過速度耐力)
第277条
前条の電動機は、次表に掲げる回転数で一分間支障なく運転できるものでなければならない。この場合において、加減速度電動機についての定格回転数、無負荷回転数又は同期回転数は、それぞれその最高のものについて適用するものとする。
|
種類 |
回転数 |
|
直巻電動機 |
定格回転数の二・〇倍 |
|
分巻電動機 |
定格回転数 |
それぞれの一・二五倍 |
|
複巻電動機 |
無負荷回転数 |
|
同期電動機 |
同期回転数 |
|
誘導電動機 |
同期回転数 |
(準用)
第278条
第187条から第190条まで及び第193条から第195条までの規定は、電動機について準用する。ただし、セルモーター等特殊な用途に使用する場合は、第193条の規定はこの限りでない。
(電磁制動機)
第279条
電磁制動機は、通常の使用状態の温度において、次の各号に適合するものでなければならない。
一
分巻制動機及び交流制動機は、定格電圧の八〇パーセントの電圧を加えた場合に、確実に制動をゆるめることができるものであること。
二
複巻制動機は、定格電圧の八〇パーセントの電圧及び起動電流の八〇パーセントの電流を加えた場合に、確実に制動をゆるめることができるものであること。
三
直巻制動機は、全負荷電流の一〇パーセントの電流を加えた場合に、確実に制動するものであり、かつ、すべての起動電流(起動電流が全負荷電流の四〇パーセントをこえるときは、全負荷電流の四〇パーセントとする。)を加えた場合確実に制動をゆるめることができるものであること。
(制御器)
第280条
制御器は、これを使用する回路の電圧に適合したものであり、確実に電動機を、起動し、及び停止し、並びに使用目的に応じて逆転し、又は速度を制御することができる性能を有するものであり、かつ、必要な安全装置を備えたものでなければならない。
第281条
制御器の損傷又は磨耗を生じ易い部分は、容易に取り換えることができる構造のものでなければならない。
第282条
起動段階をもつ起動器は、電動機運転中に過負荷のため自動的にしや断し、又は停電した場合に、正規の起動状態にもどるもの又は正規の起動状態にもどさない限り起動できないものでなければならない。
(準用)
第283条
第223条から第225条までの規定は、制御器について準用する。
(制御用抵抗)
第284条
制御用抵抗は、周囲の燃焼し易い物が火災を生じないように適当な保護を施したものでなければならない。
(船倉内の動力設備の給電回路)
第284条の2
船倉内の動力設備の給電回路には、当該船倉の外側に多極開閉器を設けなければならない。ただし、管海官庁が安全性を考慮して差し支えないと認める場合は、この限りでない。
(電動操舵装置及び電動油圧操舵装置)
第285条
電動操舵装置及び電動油圧操舵装置の電動機は、次に掲げる要件に適合するものでなければならない。
一
だ柄を直接駆動する電動機は、予想される圧力に対して十分な起動トルクを有するものであること。
二
外洋航行船に備えるものにあつては、次に掲げる警報装置であつて、主機室又は機関制御室に可視可聴の警報を発するものを備えたものであること。ただし、総トン数一、六〇〇トン未満の船舶の補助操舵装置の電動機であつて、通常は他の用途に使用されているものについては、この限りでない。
イ 過負荷警報装置
ロ 電動機が三相交流の場合には、欠相に対する警報装置
2
外洋航行船の電動操舵装置及び電動油圧操舵装置の電動機に給電する電路は、次に掲げる要件に適合するものでなければならない。
一
主配電盤から他の配電盤を経由せずに給電するものであること。ただし、一の電路は、非常配電盤を経由するものとすることができる。
二
主配電盤からの電路は、この目的のためにのみ備える二以上のものであること。ただし、総トン数一、六〇〇トン未満の船舶にあつては、主操舵装置及び補助操舵装置のいずれの動力も専用の電動機による場合に限る。
三
各電路の容量は、同時に作動することのある電動機に十分給電し得るものであること。
四
各電路は、同時に損傷を受けることのないように一の端から他の端までできる限り離して布設したものであること。
3
電動操舵装置及び電動油圧操舵装置の電動機の給電回路には、短絡電流を遮断するヒューズ、自動遮断器又は配線用遮断器(以下この条及び次条において「ヒューズ等」という。)を設けなければならない。
4
前項の給電回路に過負荷電流を遮断するヒューズ等を設ける場合は、当該ヒューズ等は、保護する電動機の全負荷電流の二倍未満の電流に対しては作動しないものでなければならない。ただし、総トン数一、六〇〇トン未満の船舶の補助操舵装置の電動機であつて通常は他の用途に使用されているものの給電回路には、当該電動機の全負荷電流の二倍未満の電流で作動するものを設けてもよい。
5
船橋(外洋航行船にあつては、船橋及び主機を制御する場所)には、電動操舵装置及び電動油圧操舵装置の電動機の運転表示器を備えなければならない。
第285条の2
操舵装置の電気式の制御装置の給電回路には、短絡電流を遮断するヒューズ等を設けなければならない。
2
前項の給電回路には、過負荷電流を遮断するヒューズ等を設けてはならない。
3
電動操舵装置及び電動油圧操舵装置の電気式の制御装置に給電する電路は、当該操舵装置の電動機に給電する配電盤又は操舵機室内の分電盤から分岐するものでなければならない。
(電動通風装置等)
第286条
機関区域に使用する電動通風装置は、当該装置を使用する場所の内部及び外部に停止装置を備えたものでなければならない。この場合において、当該停止装置は、他の区域に使用する電動通風装置に備える停止装置と独立したものでなければならない。
2
機関区域に使用する電動通風装置以外の電動通風装置(国際航海に従事しない船舶であつて旅客船以外のものに設備する電動通風装置にあつては、調理室及び貨物区域に使用するものに限る。)は、当該装置を使用する場所の外部に停止装置を備えたものでなければならない。
3
前2項の規定により電動通風装置を使用する場所の外部に備える停止装置は、当該場所の火災によりその操作を妨げられない位置に設置しなければならない。
4
旅客船に設備する電動通風装置であつて、機関区域、貨物区域又は制御場所に使用する電動通風装置以外のものはできるだけ離れた二の場所のいずれにおいても、これをすべて停止できるものでなければならない。ただし、国際航海に従事しない旅客船であつて管海官庁が承認したものについては、この限りでない。
5
調理室の吸気及び排気に使用する電動通風装置は、調理室の内部からもこれを停止できるものでなければならない。
6
燃料油装置のポンプ又は貨物油ポンプが電動式のものである場合には、これらの設置場所の内外のいずれにおいてもこれを停止できるものでなければならない。
(水密戸開閉装置等)
第287条
船舶区画規程第52条又は第53条の規定により設ける水密戸開閉装置、警報装置又は指示器が電気式のものであるときは、主電源及び非常電源のいずれからも非常配電盤を経て給電できるものでなければならない。
2
船舶区画規程第102条の11、第102条の12又は第102条の14の規定により設ける水密戸開閉装置又は指示器が電気式のものであるときは、主電源のほか非常電源からも給電できるものでなければならない。ただし、同令第102条の3各号に掲げる船舶に設けるものにあつてはこの限りでない。
3
船舶防火構造規則第34条第3項の規定により設ける開閉装置が電気式のものであるときは、主電源のほか非常電源からも給電できるものでなければならない。
4
前3項の装置に使用する電気機械及び電気器具並びに電路のうち、隔壁甲板(旅客船以外の船舶にあつては乾舷甲板(満載喫水線規則第2条第1項の乾舷甲板をいう。))より下方に設ける部分は、管海官庁が適当と認める防水措置を施したものでなければならない。
(水中型電動ビルジポンプ)
第288条
船舶区画規程第78条第3項第1号の規定により備え付ける水中型の電動ビルジポンプは、主電源及び非常電源のいずれからも非常配電盤を経て給電できるものでなければならない。
2
前項の水中型の電動ビルジポンプへ給電する電路のうち、隔壁甲板より下方に布設する部分は水密に保たなければならない。
(自動スプリンクラ装置)
第289条
船舶消防設備規則第5条第6号に掲げる自動スプリンクラ装置であつて電気式のものは、常用の電源のほか予備の独立の電源からも給電することができるものでなければならない。この場合において、外洋航行船(限定近海貨物船を除く。)及び係留船のスプリンクラ・ポンプの常用の電源は、主電源でなければならない。
2
国際航海に従事する旅客船及び係留船に備える前項の自動スプリンクラ装置は、次に掲げる要件に適合するものでなければならない。
一
スプリンクラ・ポンプの電源は、主電源及び非常電源であること。
二
スプリンクラ・ポンプへの給電は、主配電盤及び非常配電盤から、この目的のためにのみ備えるそれぞれ独立の電路によつて行われるものであること。
三
前号の電路には、スプリンクラ・ポンプの近くの場所に次に掲げる要件に適合する自動切換開閉器を備え付けること。
イ 主配電盤から給電することができる間は主配電盤からの電路に閉じられていること。
ロ 主配電盤からの給電が停止した場合には、非常配電盤からの電路に自動的に切り換えられること。
四
第2号の電路には、前号の開閉器以外のいかなる開閉器も備え付けないこと。
五
主配電盤及び非常配電盤上のスプリンクラ・ポンプの開閉器には、その用途及び通常は閉位置に保つ旨の表示を設けること。
六
自動警報装置(船舶消防設備規則第5条第6号に掲げる自動スプリンクラ装置のスプリンクラ・ヘッドが作動した場合に可視可聴警報を発する装置をいう。以下同じ。)は、常用の電源のほか非常電源からも給電することができるものであること。
船舶設備規程に戻る
海運に戻る
法令ユビキタスに戻る
第2節 動力設備/船舶設備規程