第13章 雑則/船員法


(昭和二十二年九月一日法律第100号)

海運に戻る
法令ユビキタスに戻る


最終改正:平成一四年七月三一日法律第98号


   第13章 雑則

(就業規則等の公示)
第113条  船舶所有者は、この法律、労働基準法、この法律に基づいて発する命令、労働協約、就業規則並びに第34条第2項、第64条の2及び第65条の協定を記載した書類を船内及びその他の事業場内の見やすい場所に掲示し、又は備え置かなければならない。

(報酬、補償及び手当の調整)
第114条  船舶所有者は、給料その他の報酬、失業手当、送還手当、傷病手当又は行方不明手当のうち、その二以上をともに支払うべき期間については、いずれか一の多額のものを支払うを以て足りる。
○2  船舶所有者は、給料その他の報酬を支払うべき場合において雇止手当又は予後手当を支払うべきときは、給料その他の報酬を支払うべき限度において、雇止手当又は予後手当の支払の義務を免れる。

(譲渡又は差押の禁止)
第115条  失業手当、雇止手当、送還の費用、送還手当又は災害補償を受ける権利は、これを譲り渡し、又は差し押えることができない。給料その他の報酬及び前条に規定する手当をともに支払うべき期間についての給料その他の報酬を受ける権利(これらの手当の額に相当する部分に関するものに限る。)についても同様とする。

(付加金の支払)
第116条  船舶所有者は、第44条の3から第47条まで、第49条、第63条、第66条(第88条の2の2第3項及び第88条の3第4項において準用する場合を含む。)又は第78条の規定に違反したときは、これらの規定により船舶所有者が支払うべき金額(第47条の場合には送還の費用)についての次項の規定による請求の時における未払金額に相当する額の付加金を船員に支払わなければならない。
○2  船員は、裁判所に対する訴えによつてのみ前項の付加金の支払を請求することができる。ただし、その訴えは、同項に規定する違反のあつた時から二年以内にこれをしなければならない。

(時効の特則)
第117条  船員の船舶所有者に対する債権は、二年間(退職手当の債権にあつては、五年間)これを行わないときは、時効によつて消滅する。船舶所有者に対する行方不明手当、遺族手当及び葬祭料の債権も同様とする。

(航海当直部員)
第117条の2  船舶所有者は、国土交通省令の定める船舶に航海当直をすべき職務を有する部員(第5項において「航海当直部員」という。)として部員を乗り組ませようとする場合には、次項の規定により証印を受けている者を、国土交通省令の定めるところにより乗り組ませなければならない。
○2  国土交通大臣は、国土交通省令の定めるところにより航海当直をするために必要な知識及び能力を有すると認定した者に対し、その者の船員手帳に当該認定をした旨の証印をする。
○3  国土交通大臣は、次項の規定により証印を抹消され、その日から一年を経過しない者に対しては、前項の証印をしないことができる。
○4  。国土交通大臣は、第2項の規定により証印を受けている者が、その職務に関してこの法律又はこの法律に基づく命令に違反したときは、その者に対し船員手帳の提出を命じ、その証印を抹消することができる。
○5  前各項に定めるもののほか、航海当直部員及び第2項の規定による証印に関し必要な事項は、国土交通省令でこれを定める。

(危険物等取扱責任者)
第117条の3  船舶所有者は、国土交通省令の定めるタンカー(国土交通大臣の定める危険物又は有害物であるばら積みの液体貨物を輸送するために使用される船舶をいう。)には、危険物又は有害物の取扱いに関する業務を管理すべき職務を有する者(第3項において「危険物等取扱責任者」という。)として、次項の規定により証印を受けている者を、国土交通省令の定めるところにより乗り組ませなければならない。
○2  国土交通大臣は、国土交通省令の定めるところにより危険物又は有害物の取扱いに関する業務を管理するために必要な知識及び能力を有すると認定した者に対し、その者の船員手帳に当該認定をした旨の証印をする。
○3  前条第3項から第5項までの規定は、危険物等取扱責任者及び前項に規定する証印について準用する。

(救命艇手)
第118条  船舶所有者は、国土交通省令の定める船舶については、乗組員の中から国土交通省令の定める員数の救命艇手を選任しなければならない。
○2  救命艇手は、救命艇手適任証書を受有する者でなければならない。
○3  国土交通大臣は、左に掲げる者に救命艇手適任証書を交付する。
 国土交通省令の定めるところにより国土交通大臣の行なう試験に合格した者
 国土交通省令の定めるところにより国土交通大臣が前号に掲げる者と同等以上の能力を有すると認定した者
○4  国土交通大臣は、次項の規定により救命艇手適任証書の返納を命ぜられ、その日から一年を経過しない者に対しては、救命艇手適任証書の交付を行わないことができる。
○5  国土交通大臣は、救命艇手が、その職務に関してこの法律又はこの法律に基づく命令に違反したときは、その救命艇手適任証書の返納を命ずることができる。
○6  前各項に定めるもののほか、救命艇手及び救命艇手適任証書に関し必要な事項は、国土交通省令でこれを定める。

(旅客船の乗組員)
第118条の2  船舶所有者は、国土交通省令の定める旅客船には、国土交通省令の定めるところにより旅客の避難に関する教育訓練その他の航海の安全に関する教育訓練を修了した者以外の者を乗組員として乗り組ませてはならない。

(高速船の乗組員)
第118条の3  船舶所有者は、国土交通省令の定める高速船(最大速力が国土交通大臣の定める速力以上の船舶をいう。)には、国土交通省令の定めるところにより船舶の特性に応じた操船に関する教育訓練その他の航海の安全に関する教育訓練を修了した者以外の者を乗組員として乗り組ませてはならない。

(戸籍証明)
第119条  船員、船員になろうとする者、船舶所有者又は船長は、船員又は船員になろうとする者の戸籍について、戸籍事務を管掌する者又はその代理者に対し無償で証明を請求することができる。

(経過措置)
第119条の2  この法律の規定に基づき、命令を制定し、又は改廃する場合においては、命令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(年金制度、健康保険制度、雇用保険制度その他の社会保障制度及びこれらに関する政府の特別会計、労働関係調整制度その他の労働関係制度並びに罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。

(国及び公共団体に対する適用)
第120条  この法律、労働基準法及びこの法律に基いて発する命令は、国、都道府県、市町村その他これに準ずるものについても適用があるものとする。

(船舶職員及び小型船舶操縦者法の一部の適用除外)
第120条の2  船舶職員及び小型船舶操縦者法第3章第4節の規定は、船長については、適用しない。

(外国船舶の監督)
第120条の3  国土交通大臣は、その職員に、日本船舶以外の船舶(第1条第1項の国土交通省令の定める船舶及び同条第2項各号に定める船舶を除く。)で国土交通省令の定めるものが国内の港にある間、その船舶に立ち入り、その船舶の乗組員が次に定める要件を満たしているかどうかについて検査を行わせることができる。
 その船舶が国籍を有する国が定める船舶の航海の安全を確保するための作業を適切に実施するために必要な海員の定員に従つた員数の海員が乗り組んでいること。
 千九百七十八年の船員の訓練及び資格証明並びに当直の基準に関する国際条約に定める航海当直の基準に従つた航海当直を実施していること。
 操舵設備又は消防設備の操作その他の航海の安全の確保に関し国土交通省令の定める事項を適切に実施するために必要な知識及び能力を有していること。
○2  国土交通大臣は、前項の検査を行う場合において必要があると認めるときは、その必要と認める限度において、その船舶の帳簿書類その他の物件を検査し、その船舶の乗組員に質問し、又はその船舶の乗組員が同項第3号に定める知識及び能力を有するかどうかについて審査を行うことができる。
○3  国土交通大臣は、第1項の規定による検査の結果、その船舶の乗組員が同項各号の一に定める要件を満たしていないと認めるときは、その船舶の船長に対し、その要件を満たすための措置をとるべきことを文書により通告するものとする。
○4  国土交通大臣は、前項の規定に基づく通告をしたにもかかわらず、なお第1項各号の一に定める要件を満たすための措置がとられていない場合において、その船舶の大きさ及び種類並びに航海の期間及び態様を考慮して、航海を継続することが人の生命、身体若しくは財産に危険を生ぜしめ、又は海洋環境の保全に障害を及ぼすおそれがあると認めるときは、その船舶の航行の停止を命じ、又はその航行を差し止めることができる。
○5  国土交通大臣があらかじめ指定するその職員は、前項に規定する場合において、人の生命、身体若しくは財産に対する危険を防止し、又は海洋環境の保全を図るため緊急の必要があると認めるときは、同項に規定する国土交通大臣の権限を即時に行うことができる。
○6  第101条第3項の規定は第4項の場合について、第107条第3項及び第4項の規定は第1項の場合について準用する。この場合において、第101条第3項中「前項」とあるのは「第120条の3第4項」と、「第1項に規定する事実がなくなつた」とあるのは「同条第1項各号に定める要件を満たすための措置がとられた」と、第107条第3項中「前2項」とあるのは「第120条の3第1項」と、「船員労務官」とあるのは「同条第1項の規定により立入検査をする職員」と、同条第4項中「第1項又は第2項」とあるのは「第120条の3第1項」と読み替えるものとする。

(命令の制定)
第121条  この法律に基いて発する命令は、その草案について公聴会を開いて、船員及び船舶所有者のそれぞれを代表する者並びに公益を代表する者の意見を聴いて、これを制定するものとする。

(手数料の納付)
第121条の2  雇入契約の公認、船員手帳の交付、訂正若しくは書換え若しくは衛生管理者適任証書若しくは救命艇手適任証書の再交付の申請をし、又は衛生管理者若しくは救命艇手の試験を受け、若しくはこれらの資格の認定を申請しようとする者(第104条第1項の規定により市町村長が行う事務に係る申請をする者を除く。)は、実費を勘案して政令で定める額の手数料を納めなければならない。

(事務の区分)
第121条の3  第104条第3項の規定により都道府県が処理することとされている事務は、地方自治法第2条第9項第1号に規定する第1号法定受託事務とする。

(権限の委任)
第121条の4  この法律に規定する国土交通大臣の権限は、国土交通省令の定めるところにより、その一部を地方運輸局長に委任することができる。
○2  前項の規定により地方運輸局長に委任された権限は、国土交通省令の定めるところにより、運輸支局長又は地方運輸局、運輸監理部若しくは運輸支局の事務所の長に委任することができる。

船員法に戻る
海運に戻る
法令ユビキタスに戻る

第13章 雑則/船員法